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外壁の凍害とは?表面がはがれる仕組みとサッシまわりの点検

外壁の凍害とは?表面がはがれる仕組みとサッシまわりの点検

春になって雪が消えたら、外壁の下のほうの表面がめくれていた。サッシの角のまわりに細いひびが増えていた。こうした傷みは、冬の寒さそのものよりも、外壁にしみ込んだ水が凍ったり融けたりをくり返すことで進むことがあります。これを「凍害(とうがい)」と呼びます。結論からお伝えすると、凍害は「水が入る所」と「乾きにくい所」に出やすいので、雪が降る前に地上からその場所を見ておき、水の入り口になっているひびやシーリングの切れを先にふさぐのが基本です。この記事では、凍害の仕組み、富山の冬との関係、出やすい場所とサイン、冬の前にできる点検、直し方の考え方を順に整理します。富山県で外壁塗装・防水工事を自社で手がける新和工業はうすりぺいるがまとめました。

凍害とは?しみ込んだ水が凍る・融けるをくり返す

外壁に使われる窯業系サイディングやモルタル、コンクリートなどは、目に見えない細かいすき間をたくさん持った材料です。雨や雪どけ水は、表面の塗膜が傷んだ所やひびから、このすき間にしみ込みます。

科学研究費助成事業(科研費)で行われた京都大学の研究課題の概要では、凍害を「多孔質建築材料内の水分が凍結・融解を繰り返すことで割れや剥離を生じる」現象と説明しています(出典:「過冷却とエネルギー授受を考慮した建築材料の凍結破壊の動的メカニズムの検討」課題番号20K04789(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所))/2026年10月確認)。

一般には、しみ込んだ水が凍るときに膨らんで材料を内側から押し広げ、融けるとまた水が入り込み、次に凍るときにさらに広がる、という流れで説明されます。ただし同じ研究課題の概要(2020年の研究開始時)では、凍害は「メカニズムが明確ではなく、いまなお解決に至っていない」とされています。ここでは、住まいの手入れに必要な範囲で「水が入って、凍って融けるのをくり返すと、表面から傷んでいく」と押さえておけば十分です。

富山の冬は「0℃をまたぐ」気温

気象庁の富山の観測点の平年値(統計期間1991〜2020年)では、日最低気温の平均は1月が0.2℃、2月が0.1℃、日最高気温の平均は1月が6.3℃、2月が7.4℃です(出典:気象庁ホームページ「過去の気象データ検索 富山 平年値(年・月ごとの値)」/2026年10月確認)。

平均でいえば、夜は0℃前後まで下がり、昼はプラスに戻る冬です。平均値なので実際の日々は上下しますが、ずっと凍りっぱなしになる地域とくらべて、凍っては融ける条件がそろいやすい気温帯だといえます。そこに雪どけ水や、外壁ぎわに積もった雪の水分が加わるのが、富山の外壁の冬です。

凍害が出やすい場所

凍害は、外壁のどこにでも同じように出るわけではありません。「水が入りやすい所」と「濡れたまま乾きにくい所」が重なる場所に出やすくなります。家のまわりでは、次のような場所です。

場所 出やすい理由
外壁の下のほう・基礎の近く 雪が外壁ぎわに積もって長く接する、雨のはね返りを受ける、地面からの湿気で乾きにくい
北側など日の当たらない面 濡れたあとに乾きにくい。コケが出ている面は、湿った状態が続いている目安になる
サッシのまわり・外壁の目地 シーリング(コーキング)が切れたりやせたりすると、そこが水の入り口になる
ベランダの笠木・手すりの根元 上から水がかかり続け、継ぎ目から入った水が外壁の中に回りやすい
雨どいがあふれる所の下 あふれた水が同じ所に落ち続け、その面だけが濡れ続ける

雪の季節に、屋根から下ろした雪や除雪した雪を外壁ぎわに高く積み上げると、その部分の外壁が長く雪に触れたままになります。置き場所がある場合は、外壁から少し離して積むと、壁の下のほうが濡れ続けるのを減らせます。ただし、屋根の雪がまだ残っているうちは、軒下での作業は避けてください(雪下ろしの安全についてはこちらの記事でまとめています)。

凍害のサインと、外壁の種類ごとの出方

凍害は、表面から少しずつ進むことが多い傷みです。初めのうちは塗装の劣化と見分けがつきにくいこともあります。次のようなサインが同じ場所に重なっていたら、凍害を疑って一度見てもらうきっかけにしてください。

▶ 窯業系サイディングの場合

表面の塗膜が浮いたり、薄くめくれたりする。板の表面が層のようにはがれ、中の素地が見えている。板の端や角、くぎの近くが欠けている。いったん表面がはがれた所は水を吸いやすくなるので、次の冬にはがれが広がることがあります。

▶ モルタル外壁の場合

以前からあった細いひびが、冬を越すたびに長く、太くなる。ひびのまわりの表面が浮いて、たたくと軽い音がする。表面がポロポロと崩れて、粉や小さなかけらが落ちている。

▶ 基礎・ブロック塀などコンクリート系の場合

地面に近い部分の表面が薄くはがれて、ざらざらした面や砂利のような粒が出ている。雪が当たる側だけが傷んでいる。

どれも、塗装の色あせやチョーキング(壁を触ると手に白い粉がつく状態)とは違い、材料そのものが欠けたり、はがれたりしているのが特徴です。色あせだけなのか、材料まで傷んでいるのかで、直し方が変わります。

サッシまわりは「シーリング」から傷む

サッシのまわりや外壁の継ぎ目には、シーリング(コーキング)と呼ばれるゴム状の材料が詰められています。ここは建物の気密性と防水性を保つための部分で、時間がたつと硬くなり、ひび割れたり、やせてすき間ができたりします。

シーリングが切れると、その割れ目が外壁の中への水の入り口になります。入った水が外壁材の端や裏側にしみ込めば、その部分が凍害を受けやすくなるうえ、場合によっては壁の中や室内に水が回ることもあります。サッシの角のまわりのひびや、窓の下の外壁だけが傷んでいる場合は、シーリングの状態もあわせて見ておきたいところです。

見るときは、次の3点を確かめてください。

  • シーリングに割れ目やすき間がないか(サッシや外壁材との間がはがれていないか)
  • 表面が硬くなって細かいひびが入っていないか、やせて奥に引っ込んでいないか
  • 窓の下の外壁に、水が流れたような跡やシミがないか

なお、外壁塗装をするときは、シーリングの打ち替えも同時に行うのが基本です。外壁だけを塗り直して、シーリングが古いまま残ると、見た目はきれいでも水の入り口はふさがっていない状態になります。

雪が降る前に、地上からできる点検

凍害は、傷みが小さいうちに水の入り口をふさげば、次の冬の進み方を抑えやすくなります。雪が降る前の晴れた日に、家のまわりを一周して、地上から手の届く範囲・目で見える範囲だけを確かめてください。はしごに上ったり、2階の窓から身を乗り出したりはしないでください。

  • 外壁の下のほう(地面から1mくらいまで)に、はがれ・欠け・ひびがないか
  • 北側の面に、コケや黒ずみ、乾きにくそうな跡がないか
  • サッシのまわりと外壁の目地のシーリングが切れていないか
  • 外壁の下の地面に、塗膜や外壁材のかけらが落ちていないか
  • 雨どいの下の外壁に、そこだけ色の違う所や水の跡がないか

気になる所は、スマートフォンで「家全体の中のどこか」が分かる引きの写真と、近づいた写真の2枚を撮っておくと、次の春に見比べられます。屋根については、雪下ろしのあとの屋根の点検をまとめた記事で、地上から見る場所を整理しています。

はがれかけている外壁材や塗膜を、手ではがし取ったり、市販の材料で上から埋めたりするのはおすすめしません。傷みの範囲が分かりにくくなり、水の入り口がどこだったのかを確かめにくくなることがあります。

賃貸住宅にお住まいの方は大家さん・管理会社へ、分譲マンションにお住まいの方は管理組合・管理会社へ、まず見つけた傷みを伝えてください。新築から間もない家は、建てた会社の保証や定期点検の対象になっていることがあるので、ほかの業者に直してもらう前に、まず建てた会社に確認してください。

直し方は「どこまで傷んでいるか」で変わる

凍害の直し方は、傷みが表面の塗膜だけなのか、外壁材そのものまで傷んでいるのかで大きく変わります。

▶ 塗膜の傷み・細いひびの段階

ひびを補修し、切れたシーリングを打ち替えたうえで、塗装で表面を守り直すのが一般的な流れです。塗装はひび割れを埋める工事ではないので、ひびの補修とシーリングの打ち替えを先に済ませてから塗ります。

▶ 外壁材そのものが欠けたり、はがれたりしている段階

激しく傷んだサイディングは、塗装ではなく部分的な張り替えなどの手当てが先になることがあります。上から塗っても、傷んだ材料が元に戻るわけではないためです。どこまで直すかは、傷みの広がりと、外壁の中に水が回っていないかを見て決めます。

外壁のひびから入ったと思っていた水が、実はベランダの笠木やサッシまわりから入っていた、ということもあります。外壁だけ、防水だけと分けて考えず、水の入り口を切り分けてから直すのが遠回りに見えても、原因から直すことが大切です。

外壁の凍害のよくある質問

▶ Q. 冬のあいだに見つけたら、すぐ直したほうがいい?

A. 雪や雨が続く時期は、外壁の補修や塗装ができない日が多くなります。室内に水が回っているなど急ぎのときはお電話ください。それ以外は、まずは写真を撮って状態を記録し、ご相談ください。応急の手当てが要るか、雪が消えてから直せばよいかを、状態を見てお伝えします。

▶ Q. 塗り直せば凍害は防げる?

A. 塗装には、外壁の表面から水がしみ込むのを抑える役目があります。ただし、ひびやシーリングの切れが残っていれば水はそこから入りますし、すでに傷んだ外壁材は塗っても元には戻りません。「塗れば安心」ではなく、水の入り口をふさぐことと組み合わせて考えてください。

▶ Q. 新しい家でも凍害は起きる?

A. 築年数だけでは決まりません。外壁の素材、日当たり、雪の積もり方、雨どいの水の落ち方など、条件によって傷みの出方は変わります。築年数が浅くても、外壁の下のほうや北側の面は、ときどき見ておくと安心です。

新和工業はうすりぺいるの外壁・防水のご相談

当社は、外壁や屋根の塗装、ひび割れの補修、外壁の目地とサッシまわりのシーリングの打ち替え、ベランダや笠木の防水まで、外注に出さず自社の職人が施工しています。

  • 雨漏りやシミがあるときは、屋根・外壁・防水・サッシまわりのどこが原因かを切り分けてからご提案します
  • 「塗装より先に直すところがあります」となっても、その工事をそのまま受けられます
  • 塗装と防水をまとめると、足場を共有できる分、足場代が1回で済みます
  • ひび割れているところの写真をLINEで送っていただければ、現地確認の前にご相談いただけます

新和工業はうすりぺいるは、ハウスクリーニングから内装、屋根・防水・塗装まで、1社でまとめてお受けしています。富山県全域に対応しています。工事の内容は塗装工事と防水工事、ご依頼の進み方は施工の流れのページにまとめています。

出典:「過冷却とエネルギー授受を考慮した建築材料の凍結破壊の動的メカニズムの検討」課題番号20K04789(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所))研究開始時の研究の概要(研究機関:京都大学、研究期間:2020〜2022年度)/気象庁ホームページ「過去の気象データ検索」富山 平年値(年・月ごとの値、統計期間1991〜2020年)。いずれも2026年10月5日確認。本記事の該当部分は、これらをもとに新和工業はうすりぺいるが要約・編集して作成したものです。

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